今年も1年ありがとうございました。今年のベストアルバムを10枚、紹介します。順不同。
1. Daniel Herskedal 『Call For Winter』
ノルウェーのチューバ奏者Daniel Herskedalによるソロ作。雪原を孤独に旅するような、透き通った響きに満たされた作品。ジャズをベースに、北欧民謡を柔軟に取り込んで独自の色合いを提示している。
2. Barcelona Gipsy balKan Orchestra 『Nova Era』
バルセロナを拠点にして、クレズマーを中心にバルカン音楽を探究するグループ。奇しくも国境を越えた移動が困難になった今年、旅をして人と交わり会うことを思い出させるアルバムだった。人の移動によって生まれてきた伝統音楽を、この年だからこそ聴きたいと思う。
3. Perleskum 『Tytebæret』
伝統音楽とジャズの若手4人によるノルウェー民謡のプロジェクト。ニッケルハルパやハーディングフィーレにジャズピアノとチューバの音が優しく寄り添う。新しい音色だけど、どこか懐かしく感じさせるところがある。
4. RYMDEN 『SpaceSailors』
e.s.t.のリズムセクションにBugge Wesseltoft(pt.)が参加したプロジェクトRYMDENによる2枚目のアルバム。e.s.t.の後継とも目されるピアノトリオが、ポストロックや伝統音楽を吸収しながら進化を遂げる中で、いわば正統派の彼らがどのようにe.s.t.を更新してゆくのか、期待に胸を膨らまされる1枚だった。
5. Grégoire Maret, Romain Collin, Bill Frisell 『Americana』
ハーモニカのGrégoire MaretがピアノにRomain Collin、ギターにBill Frisellを迎えてアメリカの民謡をベースに演奏したアルバム。広大な大地に抱かれるような、優しさに包み込まれる1枚だった。
6. Citrus Sun 『Expansions and Visions』
IncognitoのBlueyを中心に結成されたサイドプロジェクト。ソウルやジャズファンクの名曲のカバーとオリジナル曲で構成される。最高にグルービーでダンサブルな1枚だった。インドネシアの若きハーモニカ奏者Rega DaunaはどこかStevie Wonderを髣髴させる音色を奏でている。
7. Vincent Peirani & Emile Parisien『Abrazo』
アコーディオンとサックスという2つの楽器で、ジャズの緊張感とタンゴの熱気を混ぜ合わせたアルバム。ピアソラをはじめとする南米の作曲家たちのカバーも交えながらジャズタンゴの可能性を提示した新鮮な1枚だった。
8.Adam Baldych, Vincent Courtois & Rogier Telderman 『Clouds 』
バイオリンのAdam Baldychに、チェロのVincent Courtois、ピアノのRogier Teldermanを迎えたアルバム。野性味と安定感を兼ね備えたプレイヤーの奏でる、2つの擦弦楽器による絡み合うようなアドリブはまさに恍惚の音だった。
9. Jean-Christophe Cholet 『Amnesia』
長らくトリオやデュオで活躍してきたフランスのベテランピアニストが、ロックダウンをきっかけに自宅で録音した初めてのソロアルバム。詩を書くような緻密さで奏でられた音はきわめて内省的。この時期だからこそできた新しいアルバムだった。










コメント
コメントを投稿